▲スタジオジブリ公式より、使用許諾取得済み。https://www.ghibli.jp/works/mimi/ 参照
お恥ずかしながら、私は高校を3年生の夏に中退しています。
学校の集団授業というものと、すこぶる相性が悪かったことが辞めた最大の原因です。
私は偏差値54くらいの高校に行っていました。中学のときの成績も良くはなかったです。
つまり元々すごく勉強が出来た訳ではありません。
しかし高校2年のときに「学校のやり方だと頭に入らない!」と勉強法を変えたところ、みるみる成果が出て、現役で中央大学の法学部に合格することが出来ました。もちろん、塾にも行っていません。
私の勉強法の半分はオリジナル、半分は山口真由さんという方の「7回読み勉強法」を取り入れた方法です。
学校は辞めない方がいいとは思いますが、効果抜群の方法なのでここに書き残すことにします。
私は慶應を目指していたので【英語・世界史】しか受験勉強してません。(※慶應は上記+小論文のため。)
なので、この記事で具体的に書ける内容は英語・世界史のみとなります。
しかし、この勉強法は「教科書」が存在する限り、ほとんどの学問で応用できると思います。
学校の勉強についていけない人、授業がつまらない・頭に入らない人、ぜひ試してみてください。
高校英語・7回読み勉強法のやり方
私の英語勉強法は、「コレ!」と決めた本をとにかく繰り返し解く、繰り返し読む、繰り返し音読する方法。具体的には
- 英文法ドリル(厚さ1cmくらいの薄いもの)を繰り返し解く。
- ↑で?となった部分を『be』などの文法参考書で読んで理解する。
- 英単語の本を繰り返し音読する。
- 『Vintage』を繰り返し解く。
- 『やっておきたい英語長文』シリーズを繰り返し解く。
ピンと来た人もいるかもしれませんが、この作業、とても地味です。
しかし、めっっちゃくちゃ効果あります。
順番に説明しますね。
➀薄めの英文法ドリルを繰り返す
学生の方にお聞きしますが、厚さ1cm程度の薄めの英文法ドリルが配られていませんか?ワークブックというか。こんな感じの内容の↓
上の画像は『高校 トレーニングノートα 英文法』のもの。比較的、基礎が身についている人にオススメ。
こういった高校英語の文法を総おさらい出来るワークブックを1冊し、繰り返し解いてください。
少し考えてわからなかったら、すぐ飛ばしてください。最初は冒頭の説明を見よう見まねで解くので構いません。
学校で英語を学習する場合、1年生の1学期に現在形やって、2学期に助動詞やって、2年生で過去形やって……という風に、時間をかけて文法学習を1周しますよね?
しかし人間はすぐ忘れる生き物なので、よほどキチンと復習しない限り、終盤になったころには最初にやった内容を忘れてしまいます。
一番効果的なのは「簡単なワークブックを短期間に繰り返し解くことで、脳みそにザックリと内容を刷り込むこと」。
そのためにワークブックは薄くて、繰り返し解くのが億劫になりにくい物を選んで下さい。
選ぶ際のポイント
- 厚さ1cm程度
- 1セクションごとの問題数は最低限
- その代わり、範囲は高校英語をカバーできるもの
わからないときは、すぐ飛ばすべき理由
数学なら時間をかけて考えれば答えがわかるかもしれません。解くための公式を知らなくても、いままでの知識を上手く組み合わせれば解ける可能性があるからです。
それが出来るのは数学が「論理だけですべて説明できる学問だから」です。
しかし語学は理屈じゃ説明できない部分がある。「なぜ○○なの?」と聞いても「そういうものだから」という根拠で成り立っている学問なんですね。語学は「知ってるかどうか」がすべてなのです。
考えれば答えを絞り出せるもんでもないので、わからないときは眉間に皺を寄せて立ち止まらないで、さっさと解答を見て次に進みましょう。
語学は反射で解けるようになるのが理想。
使い方
6~9回解いていれば、全ページ反射でスラスラ解けるようになります。
- 大事なのは周す回数。
- 1つの問題に時間をかけない。すぐ次に行く。
- 短期間にたくさん周すほど効果が高い。
実際に書店で探してみて、オススメできそうなのはコチラ↓。わかりやすいけど、説明が丁寧過ぎないのがいい。
私の場合は、いいずな書店の「Grammar Station 高校英文法の標準トレーニング」という本でした。(学校専売品なので本屋にはありません💧)
問題を覚えちゃうよ!と思うかもしれませんが、このワークブック作業ではそれでいいのです。
「この形のものはこう・この詞の役割はこういうの!」と、意識しながら解けばいいです。
②『be』などの文法理解テキストは資料集
『be』『EverGreen』などの英文法についてみっちり書かれている本が1冊くらい手元にあるかと思います。
➀のワークブックを解いていく中で「なんで○○なんだろう……?」という疑問が、ポツポツと出てくると思うのでその時に気になった部分を読みましょう。
端から端まで読む必要はありません。
- 苦手な文法表現のセクション
- なぜそういう形の文章になるのか?
- ニュアンスの違い
- 例外的な文法表現
などを読めば十分かと思います。苦手な文法表現の説明・例外的な文法表現は繰り返し読みましょう。
個人的には『be』推しです。(どちらも中身はほぼ同じです)
③英単語の本を繰り返し音読する。
システム英単語・DUO・速読英単語……などなど、英単語の本にも色々ありますが、ぶっちゃけどれでもOKです。志望校のレベルに合わせて買いましょう。ただし音源がついているものにして下さい。
単語の勉強は「本を見ながら音読」に限ります。書くのは手が疲れるし、書くより話す(=音読)の方が圧倒的に作業が早いからです。
単語の勉強は繰り返す範囲が大変広いのでただでさえ時間を食いますし、音読をした方がリスニング・アクセント問題でも優位です。
「practice 練習する、練習・習慣・実行・ I practice the tennis」といった感じに音読していきます。※例文も読むと効果が爆上がりします。
単語学習はつい単語帳を作るとか、ノートに書く勉強にしたくなるかもしれませんが、これらは時間がかかる割に「やった気になるだけ」で効果は薄く、すぐに忘れます。
身体で覚えるのは有効ですが、手で覚えさせてはダメです。語学は口と耳で覚えるのが結局は一番効率的なのです。
音読することで、「practice 練習・習慣・実行……」と口が反射的に動くようになります。
しばらくして大分覚えたかな?となったら、赤シート等を使ってテストしてみましょう。テストだけはスペル確認のために書いてやってOKです。
……この作業、本当に地味です。今回書いている内容で一番地味でつらいと思います。が、受験勉強なんて多かれ少なかれ、地味できついです。ならば最低限の労力で最大の効果を得ましょう。
私が使っていたのはDataBaseシリーズです。
④『Vintage』を繰り返し解く。
いいずな書店の『Vintage』、この本は必ず買って下さい。
極端な話、Vintage・単語学習・長文対策の3つさえやれば、MARCHくらいなら受かると思います。
『Vintage』の何が優れているか。
- 網羅性が高い(だいたいの問題パターンが載ってる)
- 答え・訳が問題の真下・解説は隣ページにあるので、答え合わせが簡単。
- 問題の近くに、文法の基本ルールが書いてある
- 問題形式が実践的(○○大の入試で使われたか記載あり)
『Vintage』は文法だけでなく、勉強を忘れがちな語法・イディオム・会話表現・多義語も載っています。
もし受験対策で1冊買うならコレです。
分厚いので繰り返し解くのは時間がかかりますが、やってください。
⑤『やっておきたい英語長文』を繰り返し解く。
悪いことは言いませんので、ホントに合格したいなら長文読解を得意にしましょう。
なぜなら配点がめちゃくちゃに高いから。
といっても、ここまでの勉強法をやっていればあとは長文の場数をこなすだけで十分です。お勧めの問題集は『やっておきたい英語長文』シリーズ、または『英語長文レベル別問題集』。
使い方
長文問題集は、どこの大学の問題か書いてあるので「おっ、なーんだ。私、東大の問題でも読めてるじゃん!」と気分も上がりますよ。
こんな感じで進めて、最後の問題まで解き終わったら、最初の問題を解いてみましょう。
ここでも繰り返しです。とは言っても、解くのは3~4周くらいで大丈夫です。
買うなら500・700が一番使いやすいかな?1000は早慶・国公立向けかと思います。
世界史は7回読み勉強法が超ハマる。
7回読み勉強法が最も効果を発揮するのが世界史(歴史)。
7回では完全に覚えきれませんが、かなり効果がある勉強法なのは間違いないです。
私はこの勉強法で世界史の偏差値が爆上がりし、代ゼミの模試でなんの奇跡か全国8位になったこともあります。
その方法はいたってシンプル。
山川の教科書を7回読んでください。
教科書を7回読むと、流れ(=経緯)を覚える。
歴史は「なにが起こったか?」ではなく、「なぜ○○が起こったか?」という背景、経緯の方がずっと重要であり、試験にもよく出題されます。中大は記述式なので猶更「なぜ○○が起こったか?」を説明する問題が出やすいです。
短期間に教科書を7回読むと、その本のおおまかな流れをだんだん細かく覚えられるようになり、記述式もスラスラ~と書けるようになります。
断片的な知識を自己流でつなぎ合わせるのではなく、いつも読んでるものをそのまま書くという作業に出来るからです。
「んなアホな、そう簡単に行くかよ」と思うかもしれませんが、では逆に聞きます。
同じ教科書を短期間で7回読んだことはありますか?
恐らくないと思います。せいぜい1~2回ではないでしょうか?
7回読むとどれほど頭に定着するか、やってみると意外と細部まで覚えてたりするので結構ビックリしますよ。
読む回数を重ねるうちに「あぁ、確かこのあと、こんな展開だったような……」とか「こんな感じの名前の人が出てきたような……」といった、「確か~だったような」がだんだん鮮明になっていきます。
ただし読み方にも段階がある
ただし読み方にもコツがあります。みっちり熟読を7回やるわけではありません。ざっくり説明すると
7回読み勉強法のおおまかな手順
1~3回までは土台作りなので、理解しようと思わないでOK。
ただし1~4までは時間を空けず、できれば1~2日でやりましょう。
詳しいやり方はこの本に載っています。山口さんの本を3冊買いましたが、この本が一番具体的でわかりやすいです。
7回読み勉強法するなら、この本は必読です。
こんな感じで読み方のコツが具体的に書いてあります。
読者からの質問にも答えているので、疑問点もスッキリ解決するかも?
5回目以降は歴史の資料集を手元において、
「あぁ~レンブラントってこれ描いた人ね」とか
「ノルマンディーってここか」とか、
教科書の用語を視覚的なイメージで確認しましょう。文字ばっかよりは楽しいですし、理解も深まります。
世界史でノートを取るのは、地図・文化だけ!
世界史では地名・領土・地形の把握が非常に重要です。そもそもそれらが戦争の原因だったりするからです。(鉱山があるとか、海が近いとか、聖地があるとか)
世界史の受験問題は「当時の○○の領土は?」とか、「Aの地点であった戦争の総督は?」とか、地図で把握してないと答えられない問題も多いので、ばっちり押さえておきましょう。
私の場合は、資料集に載っている地図を何度もノートに書き写していました。
地図をノートに何度も書いて覚えよう。
- 中国王朝の領土
- イギリスやフランスの植民地
- 川・山脈・鉱山などの地形・地理
- 聖地・首都
- 出来事の起こった場所(戦争・和平会談など)
他にも、中国王朝の変遷(どの国が滅び、そこから何という国が生まれたか)とか、文化史(誰がどんな芸術を作ったか)なども、ノートに書いたりして覚えるのがオススメ。
現代史を勉強しとくと、他と差がつく。
現代史はややこしく、派手さがなく、小難しい。しかも試験で1~2割くらいしか出ないので、みんなサボりがちな部分です。
だからこそ、ここを押さえとくと、みんなが点を取れないときに差がつけられます。
あと、現代史を知っていると、いま生きている社会の問題が「あ~、あの辺は○○だから、その名残でいまも揉めているんだよね」と社会常識もレベルアップするので、余裕があれば勉強に力を入れましょう!
おまけ:天からの授かりもの、これを読め。
「偏差値40からの世界史」という信じられないくらい、世界史Bを上手くイラストでまとめた人のサイトがあります。
どこかの学校の先生だそうなのですが、画力は高いわ、わかりやすいわ、面白いわで、出版してほしい人NO.1。
私はこの方のプリント、全て印刷しました。今も持ってます。漫画好きな人はぜひ。以上、高校中退した筆者が、現役で中央大(法)に受かった7回読み勉強法でした。
ちなみにもし、「仕事・旅行で英語を少しでも話せるようになりたい」という人がいたら、ぜひ↓の記事も読んで、発音の勉強に挑戦してみてください~。
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