コラム

肌が綺麗なら女は無敵。肌が荒れたら女は瀕死。

タイトルを見て「肌が汚い女とか終わってるwww」とでも言いたいの?と思う人もいるだろう。そういう風に見る男が少なくないのは事実だが、これはそんなことを言い表すために紡いだ言葉ではない。

この言葉は、大人ニキビに心を蝕まれていた、数年前の私への供養の言葉である。

マスクなし・コンシーラーなしでは人の顔を見れなかった、あのときの心が瀕死だった私への――――。

執筆者:山猫

この記事は筆者が体験した、大人ニキビ地獄から脱却した、奇跡の復活エピソードです。

肌の復活のために私がやったのは、ただストレス源を完全除去しただけです。

なので、再現性があるかというと微妙ですが、こんなケースもあったよということで書き残します。

もう終わりだ、なにもかも。肌は死んだ。

小~中学生まで、私の肌は真っ白な餅のようだった。自分で言うのもなんだけれど、同世代の中でも綺麗な方だったと思う。

それが高校2年生くらいからだろうか。その肌の各地でニキビが出来るようになった。1つ治ってもまた新しいのが1つ、2つできるという地獄が、おでこ、こめかみ、頬、鼻下、小鼻、顎、しまいには眉毛の下にまで、顔の全土に広がっていたのである。

ニキビを治すために食事に気を付け、夜は早く眠るようにし、触りたいのを必死にこらえて待った。100mlで5000円もするニキビ専用化粧水を定期購入して、1年以上継続して使った。保湿にも5000円ほどする雪肌精の乳液を使っていた。

肌はすぐには治らない、そう言い聞かせるために肌のターンオーバーの仕組みを頭に入れ、ニキビ専用化粧水の公式サイトに載っているクチコミを読んで自分を励まし、健気に信じて回復を待った。

それでもニキビ地獄は終わらなかった。地道な努力を重ねに重ね、それなのに減るどころか新しいニキビが出来たのを見つけた時は「なんで?!?」と洗面所で発狂した。そしてそのストレスでニキビを潰してしまう……。

もともと肌に自信を持っていたこともあり、この肌荒れパレードは私の心をそれはもう蝕んだ。新規のニキビや消えないニキビ跡を見るとブルーになるので私は鏡を見なくなり、いつしかマスクやコンシーラーなくしては人前で顔を上げることも躊躇うようになった。

ストレス源除去は花咲かじじぃだったんだ。

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「もう何をしてもダメ」と絶望していた私だったが、大学2年生の夏を境に、私の肌はもののけ姫のラストシーンにも引けを取らない、奇跡の復活再生を果たす。

当時の私は弁護士になるために、予備試験に向けて法学を勉強していたのだけれど、

「勉強せな」→「めんどい・つらい(さぼる)」→「あ、やっべ(夕方)」

という、だめだめサイクルを回し続けた結果、次第に、たまに訪れる“ちゃんと勉強してる時間”を除いて、常に罪悪感と自己嫌悪を感じるような精神状態になってしまっていた。

そしてそのストレスが2年生の7月末に限界を迎え、私は鬱々とした気分を吹っ飛ばすためにヨーロッパ一人旅を決行した。漫画を読むなどの軽い息抜きだと「こんなんしてないで勉強しろよ…」セルフdisが入るが、流石にヨーロッパまで飛べば「10万以上かけて来たんだから、とりあえず今は勉強とか忘れて全力で楽しもう」と思えるだろうと踏んだのである。

この突飛な計画は大成功で、死にかけていた私の心は息を吹き返した。

そしてヨーロッパへ来て1週間ほど経ったころ、私はバルセロナのホテルで我が目を疑った。

奇跡としか言いようのないほど肌が綺麗になっていたのだ。ニキビ跡が薄くなり、残っている少数のニキビも小さくて治りやすいタイプのものになっていた。

毎日朝から晩まで日焼け止めを厚塗りし、真夏のヨーロッパの陽射しを受け、空気も水も日本と違うなか質素なスキンケアで過ごし、なんなら到着後1週間は体調を崩していたにも拘わらず、この数年間見たこともないくらいに肌が復活していたのである。

その後私は、色々と考えて弁護士を目指すのをやめた。そしてもう1つのストレス源だった大学も辞めることを決めた。傍から見れば私の人生はお先真っ暗に直行していたが、私の心は日増しに明るくなっていた。

主に似て、なんとゲンキンな肌だろうか。「これくらい我慢しなきゃ」と思って耐えてきたことを辞めるほどに肌は綺麗になっていき、旅の半年後にはニキビは顔面から絶滅した。

この記事を書いている現在も、肌にニキビは1つもない。

「生きてりゃ、なんとかなる」

大学中退によって、親をはじめとして多数の大人に詰められたし、就活の選択肢はかなり限られてしまったけれど、私は大学中退という選択を後悔したことは一度もない。このまま死ぬまでしないだろうという確信がある。

「生きてりゃなんとかなる」――――そう、オトキさんは言った。

大学を辞めていなければ、あのまま肌が治らなかったら、たぶん私の心は死んでいた。身体が生きていても、心が死んでいたら、なんとかする気も起きない。あのニキビたちは「このままだと心が死ぬよ」という身体からの通報だったのかもしれない。(死にかけた最大の原因はニキビ地獄だったけどな)

心が健康であれば、七転び八起きの精神で案外なんとかなる。

ニキビに限らず、もし生きるのがイヤになるくらい現状の世界に悩まされているならば、思い切ってストレス源を引っこ抜くのもアリだ。別に何かから逃げたからって即、心臓が爆発して死ぬわけでもあるまい。何もかも逃げ出すのはよろしくないが、全てを受け止めて乗り越える必要はない。

肌が荒れたら女(=我が心)は瀕死。

私はこの言葉を自分への供養として捧げる。

もう二度と、心を殺しかけないように。

執筆者:山猫

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