旅行

はじめてのヨーロッパ女一人旅➀きっかけ編

私がはじめて一人旅をしたのは大学2年生のときだった。

当時、私は弁護士になるべくカリカリ勉強していたのだけれど、大学はつまんないわ勉強は小難しくてウンザリだわで、一人暮らしということもあり、ぐーたらのお手本のように生きていた。

「勉強せな」→「めんどい・つらい(さぼる)」→「あ、やっべ(夕方)」

日々、「まずい、このままじゃ息をする布団だ。勉強せにゃ」と思いつつ、六法全書と一緒にいるとクロロホルムをかがされたように眠くなる。大学も授業がつまらなく、単位は周りの人の半分くらいしか取れてないような有様。そんな何もちゃんと出来ていない生き方をしている自分に自己嫌悪がしんしんと降り積もった結果、たまに訪れる“ちゃんと勉強してる時間”を除いて、常に罪悪感と自己嫌悪を感じるような精神状態になってしまっていた。

この精神状態がしんどすぎるので息抜きしようとするが、その息抜きが息抜きにならない。漫画やネットを見ている間はずっと「なにやってんだ自分感」が消えないし、見終わったあとは「また、つまらぬことで時間を潰してしまった」と五右衛門モード。

そして2017年7月、とうとう私は立ち上がった。

「もうだめだ!ヨーロッパ一人旅くらいしないと、この鬱々気分はリフレッシュでき!!」

リーン……☎

「もしもし、母?コレコレこーゆー訳なので私はヨーロッパに飛ぶ。飛行機取るから教えて」

とんとん拍子に進む出発準備

母自身、22だか23だかでヨーロッパ周遊していた女なので、突然の私の決意にも反対せず、むしろ航空券を取ってくれたり、軽量小型の良いスーツケースを貸してくれたりと協力的だった。やはり、蛙の親は蛙である。

どこに行くか考えたとき、どうしてもどうしても行きたいのはパリとストラスブールとバルセロナだった。

その都市に行きたかった理由
  • パリ……オペラ座や有名な美術館に行きたかった。
  • ストラスブール……ハウルの動く城のロケ地だから。
  • バルセロナ……ガウディ建築が好きだから。

行く場所を決めたらBooking.comで【サービス優秀・清潔・駅近・治安悪くないエリア】みたいな条件でホテルを探し、予約。

それぞれの観光地をどのように回るか?どんなルートでお金と時間はいくらかかるのか?といった観光計画を立て、公共交通の利用方法、よくある犯罪の手口などを検索し、ひたすらに読み込んだ。

(↑これ、めっっっちゃ重要。完璧に予習していかないと酷いロスを食うことになる。)

バルセロナとパリなど超人気観光地には、信じられないくらい親切なサイトがあるので本当~に助かった。素晴らしきかな、ブログ。

信じられないくらい親切なサイト

そんなこんなで旅を決意した1~2週間後、羽田でパリ行きの飛行機にぴょんと飛び乗り、私の一人旅デビューは幕を開けたのである。

私、ヨーロッパ上陸。くんくん……

「いい?期待しちゃダメ。パリは臭いよ、犬のうんことかすっごい放置されてるから」とさんざん言われた結果、私の脳内には「ヨーロッパ=くさい」という失礼な方程式が出来上がっていた。だから「いったいどんだけ臭いのか」とわくわくしていたのだけれど、パリのシャルルドゴール空港に着いてみて、「え?どっちかっていうといい匂い?」と拍子抜け。失礼な方程式は「いろんな香水が混ざった甘い匂い=ヨーロッパの香り」という式に塗りつぶされた。

税関やらなにやらを抜けて、空港からパリ市内に移動すべく地下鉄へ向かう。ネットで空港→市内への地下鉄(RER B線)はとんでもなく治安が悪いので高くてもバスやタクシーで行け、とのアドバイスだったけど、「昼間だし平気でしょ」と普通に乗ってきた。(怖くなかったのか、当時の私よ?)

【空港→市内へのアクセスのわかりやすい記事

幸い、RER B線で何事もなくパリ東駅へ到着した。

(電車内で見た黒人男性のひざ下の長さに対して、目ん玉が飛び出そうになったことくらいしか覚えていないので、たぶんそんな怖くなかったのだと思う)

いいにお~……、やっぱ臭い!なぜ?!

私のとったホテルはパリ東駅から徒歩5分ほどのところにある、セント クリストファーズ イン パリ ガレ ドゥ ノールというホテルの女性専用ドミトリールームだった。夕方にパリ東駅に到着し、駅構内の明るく人が多いエリアで※壁に背をつけながらホテルの位置を地図で確認。

(※スマホを見ている際に後ろからすられるのを防ぐため)

「ふむ、あの出口を出てスーパーの近くで曲がって右側にあるのね!」

そしてパリ東駅から外に出て、いざ行かん……!と思ったそのとき

く、くさっっっ!?

それは物凄く濃厚な尿のにおいだった。古い公園にある汚い公衆トイレの悪臭をぎゅぎゅっと凝縮したような臭さというか、“放置された尿のニオイ”というか……。とにかく鼻をつままないと歩けず、また、「この空気を口に入れたくない。舌で味わうなど死んでも御免だ」と断固とした決意を一瞬で私に抱かせる臭いだった。

パリ東駅を出てすぐの横断歩道は私の中で☠マークの道となり、以後そこを通るときは毎度息を止めていたくらいである。でなければ、素敵でおしゃれな観光の余韻がぶち壊しになる

「なぜ?確かにパリは臭いと聞いていたけど、犬のうんこのにおいではないし、犬のうんこどこだし……、とにかくこんな呼吸困難なレベルだなんて聞いてない」

実は、この悪臭の正体は数日後に判明した。

観光を終え、パリ東駅について「はーぁ。またあのオクサレ道を通らなきゃ」とホテルに向かう際、ふとオクサレ道の路面が濡れていることに気が付いた。あれ?今日雨降ったっけ??いまは晴れているし……と怪訝に思いながら、その水の上流を目で追った先に、

立ちション用の男子トイレがあったのだ。

そら臭いわ。んなもんが日々放置され、あげく陽にサンサンと照らされて臭くないわけないだろ。

この立ちション用の男子トイレだが私が遠目で見た限り、壁も仕切りもなんにもなく、ただ白い壁?に向かって男性が用を足していた。その場面を写メっていなかったのでGoogleアースで見つけられないか、ネットで検索して出てこないかなど色々やってみたものの、私が見たトイレ?は見当たらなかった。(まぁもう3年以上前に見たものなので撤去された可能性も高いだろう。

しかし花の都パリが凄まじい尿臭を放つ街であることはネットで検索すればちらりほらりと証言を発見できる。たとえばこのサイトの記事はパリ在住の女性のブログだけど、『私通勤の時通るメトロの通路がマジクサで、毎日息を止めてダッシュ。』だそう。

私の場合、他の駅はさほど臭いと思った記憶がないけど、パリ東駅とパリ西駅だけはマジクサだったと記憶している。はじめての一人旅ということもあり、アクセス抜群のそのホテルにほぼ1週間連泊していたので、私の中には「パリ東駅とパリ西駅=鼻をつまむほど臭い」という方程式が極太の文字で書き残されることとなった。

チェックイン

人生初のチェックインは「予約してます。予約したクレジットカード名義は○○です」と告げる→「確認とれたよ!はいこれルームカードとタオル。君の部屋はここ、ランドリー・シャワー・ロッカールームの部屋は地図を見て。それじゃ楽しんでね」とフレンドリー&ささっと説明で終わった。

部屋についてすぐ、大きい荷物をドミトリーベッドの下にある引き出しに入れて(もちろん南京錠をつけ)シャワールームへ行った。ここで私は日本のシャワーのありがたみを実感することとなる。

というのも、ヨーロッパは水が貴重なのでシャワーの水圧?がめちゃくちゃ弱いのである。シャーっっていうより「シャウォウォウォ……」という、どんくさい水圧で、ひどいとこだとチョロチョロチョロ……といった感じ。

しかも温度調節がむずい。あったかくなるのが遅すぎて「ぶっ壊れてるのでは??」と疑ったこと多数だ。

しかも、ドミトリーの共用シャワールームを使うにはビーサンが必須だったのに、愚かな私はスニーカーしか持っていなかった。おかげで靴を濡らさないようにシャワーするのが大変だった。

そして当時の私は、シャワールームの中で水を浴びることはわかっていたけれど、シャワールーム(個室)の中で着替えまでするということに頭が回っていなかった。たまたまその時はワンピースだったので着替えやすかったけれど、うっかり着替えにくい服装(例:ジーパン)でシャワールームに入っていたら大変だっただろう。(スニーカーに片足を乗せながら湿った体をジーパンにねじ込むのは難儀)

自分のドミトリーに戻って窓の外を見ると、夕焼けがパリの街を照らしていた。「ヨーロッパってそのへんのなんでもない街すら美術品みたいだな」と感心したことをよく覚えている。

今思えば、ヨーロッパというよりパリという街が、おしゃれ感のために洗濯物の干し方にすら規制するほど気を使って維持している街なのだけれど。

その日は身内や友人に到着の連絡をして、買ってきたパンを食べ、明日以降の天気を調べて早めに寝た。

To be continued

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